看護師はさまざまな役割を担っており、病院内で患者さんが快適に過ごせるように努める責務がある。病院内の病気を予防することが患者さんの過ごしやすさにつながるので、感染予防は重要といえるだろう。
病院内で病気の蔓延を予防するには、患者さんを通して病気を感染させない環境づくりや、看護師や他の医療関係者が媒介とならないような環境整備が必要だ。病院では、感染源となる患者さんと免疫力の衰えた患者さんが同じ施設で過ごしているため、非常に感染しやすい環境下にある。
感染ルートには接触感染や飛沫感染、そして空気感染が考えられる。冬に流行するインフルエンザウイルスは飛沫感染により広がるものだ。微生物は肉眼で見えないため予防するのは困難だが、感染経路はわかりやすい。そのため、感染経路を遮断することで、院内感染を予防できるのだ。
空気感染の場合は、発症する患者さんに換気のできている個室で過ごしてもらうことで他の患者さんとの接触を減らせる。飛沫感染の対策には、室内のカーテンで飛沫が飛ばないようにするのが有効と考えられている。
病院内での病気の感染防止の基本は、手指を衛生にしておくことである。具体的には、アルコール製剤で手指の消毒をするのが予防になるだろう。看護師はマスクや手袋などを着用し患者さんに直接触れないようにすることで、病気の蔓延を防止できる。他にも、感染病についての最新情報を常に取り入れることが重要だ。病院内で定期的な勉強会を開き、意識を向上させることで、病院内の感染病対策を継続できるだろう。